男子の五十嵐カノア(23=木下グループ)が、スケートボードのストリート男子で金メダルを獲得した堀米雄斗(22=XFLAG)との約束を果たすと誓った。

午前中に行われた1回戦2組に登場し、12・77点のトップで3回戦に進出。試合後のインタビューでは、開会式で堀米と交わした言葉が話題になった。開会式で堀米と記念写真を撮ったとき、お互いに「一緒に金メダル取ろうね」と誓ったという。この日の昼ごろに行われたスケートボードのストリート男子決勝で有言実行を果たした仲間のために、今度は自分が約束を果たすと闘志を燃やす。

この日は序盤は良い波をつかむことができなかったが、世界最高峰のチャンピオンシップツアー(CT)で6位に付ける実力者は慌てない。「15分で1本良い波に乗り、もう15分でもう1本乗るだけ。作戦通りです」と中盤にかけて鋭いカービングやターンを見せ、6点台を連発。安定した試合運びで勝ち上がった。

待ちにまった五輪の初戦で緊張はあった。「朝起きて今日が初めてサーフィンのオリンピックになる。夢なのかと思って、起きた時はすごいプレッシャーだった」。実際試合開始5分ほどは感慨がこみ上げたが「スイッチを切り替えた」。出場が目的ではない。狙うのは表彰台の頂きだ。【平山連】

◆サーフィン 男女各20人がショートボード(1・83メートル)で戦う。試合時間は20~30分で、制限時間内に波に乗り、1本(10点満点)ごとに技の難易度や出来栄えで得点を算出する。高得点2本の合計で争われ、上位2人が次のラウンドに進める。各試合のことをヒートと呼び、4人で戦うことを「4メンヒート」。1度負けても、敗者復活戦から勝ち上がれば優勝できる形式となっている。