男子高飛び込みの西田玲雄(れお、20=近大)が、1度は消えかけた東京五輪で飛躍する。9日は大学のオンライン壮行会に出席し、表敬訪問で東大阪市役所に向かった。地元でエールを受け「決勝で戦えるように、最高のパフォーマンスをしたい」と言い切った。

2週間ほど前まで心は揺れた。5月の世界最終予選で、予選上位18人の準決勝に進出。取り決め通り、日本水連から同月12日に代表内定選手として発表された。だが、5日後に国際水連から日本側へ、決勝進出の上位12人に出場権を与えたと連絡。五輪資格保留となり、約1カ月後の6月23日には確定版も公表された。西田はコーチから伝え聞き「気持ちでは『やらなアカン』と思ったけれど、体が動かなかった」と明かす。

日本水連が抗議し、事態が好転したのは6月26日。五輪参加資格が手に入り、心は奮い立った。同じ種目で注目される玉井陸斗(14=JSS宝塚)とはゲームで交流し「落ち込んだ時にも、ずっと元気でいてくれた」と感謝。失うものは何もない。大阪育ちの大学3年生は「一番の魅力は美しさと入水。回転して入水し、水しぶきが立たないところを見てほしい」と演技に思いを込める。【松本航】