世界69位の錦織圭(31=日清食品)が猛暑に打ち勝ち、3大会連続でのベスト8進出だ。第1セット、握られた2本連続のセットポイントを跳ね返し、同66位のイワシュカ(ベラルーシ)に7-6、6-0のストレート勝ち。準々決勝では世界王者ジョコビッチ(セルビア)-同34位のダビドビチフォキナ(スペイン)の勝者と対戦する。

気温33度、湿度80%、コート上は60度近くにもなった猛暑の中、錦織は必死で球を追った。加えて風が強く、自然との相手に「何も考えられなかった。目の前のポイントだけに集中した」。勝利の瞬間、何度も右手でガッツポーズだ。

第1セット、強打の相手に受け身に回った。腕の振り抜きが悪く、球に勢いがつかず、棒球になった。先に自分のサービスゲームを破られること3回。しかし、その度に、「紙一重だった。食らいついていった」と、不屈の闘志で追いつき、タイブレークでも4-6から逆転した。

12年ロンドン五輪、銅メダルを獲得した16年リオデジャネイロ五輪、そして東京、3大会連続で8強入り。そして、準々決勝は、もしジョコビッチが勝ち上がれば、世界王者のゴールデンスラム阻止に挑むことになる。