東京オリンピック(五輪)レスリングでそれぞれ金メダルを獲得した女子50キロ級の須崎優衣(22=早大)と男子フリースタイル65キロ級の乙黒拓斗(22=自衛隊)が8日、都内で会見を行った。

金メダル獲得から一夜明けたばかり。須崎は「8年間目指してきた金メダルを獲得できたという実感が少しずつわいてきました」。乙黒は「金メダルが手元にあることがまだ不思議な気持ち。まだ少し夢のような気持ちです」と話した。

須崎は開幕式でバスケットボールの八村塁と日本選手団の旗手を務めた。開幕式出席後も「絶対に金メダルを勝ち取りたい」と話していた。「攻めるレスリングで金メダルを獲得して、少しでも多くの方々に、勇気や感動をお届けできるように頑張ろうと思っていた。もしも誰かの活力になれたらうれしい」と話した。

新型コロナウイルス感染拡大が収束しない中、大会中止や延期を望む声も多かった。須崎は「特別な五輪の中で開催するのにも大変だった。開催していただけて、たくさんの方々のご協力とご理解で、夢をかなえることができた。感謝しています」。乙黒は「開催させていただいて、複雑な気持ちもあるのですが、出るからには全力出すという気持ちで挑んだ。結果、金メダルですごくうれしいです」と振り返った。

今後について、乙黒は「3年後にパリ五輪がありますが、目指すかどうかは分からない」とした上で「東京五輪をメインにして考えていたので、1回休んで、少しずつ前に進めたらいいなと考えている」。

一方、須崎は「私も東京五輪に照準を合わせてやってきました。金メダルを取れた瞬間、もっと強くなって、さらなる高みを目指して、次の目標を目指して頑張っていきたいと思いました」と、現役続行を強調した。