日本(FIFAランク44位)がW杯本大会と予選で8戦未勝利だった宿敵オーストラリア(同45位)に2-0で勝ち、初出場から6大会連続となるW杯切符を手にした。サウジアラビアとの最終戦(5日、ジッダ)を残し、出場権の与えられる2位以内を決めた。最終予選は昨年9月のUAE戦(ホーム)に1-2で敗れ、まさかの黒星発進。いきなり「W杯出場確率0%」というデータを突き付けられたが、バヒド・ハリルホジッチ監督(65)が不屈の魂で歴史を塗り替えた。本大会は来年6月14日に開幕する。

 埼玉の歓喜。ハリルジャパンが宿敵にW杯とその予選で初めて勝ちロシア行きを決めた。65歳の指揮官は後半、審判に詰め寄り、引き留める樋渡通訳さえも怒鳴りつけた。終了間際には、指揮者のように両手でゴール裏のサポーターをあおった。就任から3年。ついにこの日が来た。「アリガトウゴザイマス。国民の皆さんの勝利です」と絶叫。その目には涙が光った。