6月のキリンチャレンジ杯2試合に臨む日本代表が3日、トリニダード・ドバコ戦(5日・豊田スタジアム)に向け、同スタジアムで練習した。

練習後に取材対応したMF香川真司(30=ベシクタシュ)が、年齢の壁に打ち勝つ覚悟を示した。

ドイツ1部のドルトムントで出場機会に恵まれず、トルコ1部のベシクタシュで期限付き移籍をした。ベシクタシュで4得点と結果を残したが、本人は「まったくです。現実を見た1年でした。ベシクタシュにいっても、結果を残すことは簡単ではないので。非常にいい経験ができたし、この経験にまた打ち勝つためにやり続けなければならない」と不屈の精神を口にした。

特に欧州で感じたのは「30歳」の年齢だった。際立つ存在にならなければ、なかなか出場機会をつかめないのが現実だ。「ドルト(ドルトムント)は特に若いですから。そういう選手の勢い、自信というものはやっぱり感じたし。クラブとしても未来を掲げながらやっていく中で、30歳は特にヨーロッパはシビアですし」と、目の当たりにした現実を言葉にした。しかし「そこを受け入れるつもりはない。年を含めて僕はもうだめなのか、という気持ちでやっているようではダメ。また新たなチャレンジをしていきたいなと思っている」と、新シーズンに目を向けた。

今回の日本代表でも、17歳のMF久保ら若手が選出された。香川自身も19歳でA代表に選出されている。ただ、久保が17歳でJリーグで首位のチームの主力を担っていることを挙げ「普通のことではない。もちろん、世界では若い選手は多いですけど、国内とはいえ、しっかり結果残しているのはすごいこと」と一目置いている。2列目のポジションでライバルになる。香川は「若い選手に早くその場所を空けてください、という感覚があるのは当然。自分自身にもあった」とした上で「そういうものに打ち勝っていけるように。そこがいい刺激になって、上と下の世代が融合していければ強いチームになると思う。そういう刺激があって」と22年のW杯カタール大会へ目を向けた。

【岩田千代巳】