U-22日本代表が27日、福島県内で28日のU-23アジア杯予選香港戦に向け調整を行い、10番を背負う郷家友太(22=ヴィッセル神戸)が年長者としてチームを引っぱる自覚を示した。

今回の招集メンバーで唯一、U-20ワールドカップ(W杯)ポーランド大会を経験。パリ・オリンピック(五輪)世代では「オーバーエージ」になるが、アジアや世界での戦いをチームに還元する役割を担っての招集。郷家も「試合や練習もそうだが、私生活の部分で還元。会話やコミュニケーションとって、特に自分はポーランド、アジアの戦いを経験を伝えていかないと」と意欲を見せた。

A代表もW杯アジア最終予選で苦戦している。郷家は「僕らの世代もポーランド大会のアジア予選でサウジアラビアに負けている。W杯では韓国に負けている。アジアのレベルは上がっている。日本が簡単な試合が少ない。世界を基準にして選手1人1人がやっていかないといけない」と気を引き締めた。

26日のカンボジア戦では、青森山田高校の後輩のMF松木玖生(18=青森山田高)が先制点を決めた。4歳差だが青森山田の中学、高校の合同練習で一度、プレーをしたことがあり、郷家は松木にとってあこがれの存在だった。U-22の代表の舞台で再び一緒になり、郷家は「そういう選手と数年後に一緒にやれているのはうれしいこと。正直、高校の時は絡みがなかったが、また一緒にやることになって。うわさ通りというか、しっかりしているなという印象が大きい」と話す。経験豊富な郷家は自らチームを引き締め、2連勝で来年のU-23アジア杯(ウズベキスタン)へ導く覚悟だ。

◆U-23アジア杯予選  今回は、来年ウズベキスタンで開催されるU-23アジア杯の予選。東京五輪が終わり、パリ五輪を目指す世代の国際大会の第1歩となる。昨年はU-20W杯などがコロナ禍で中止になり、国際大会経験値を高めA代表につなげる意味で、パリ五輪世代より上の選手も「オーバーエージ」として招集。24年開催のU-23アジア杯が、パリ五輪のアジア最終予選を兼ねる予定。