FW植木理子(22=日テレ東京V)が、池田ジャパンの第1号ゴールを決めた。なでしこジャパン(女子日本代表、FIFAランク13位)は同ミャンマー代表(同47位)と対戦。前半22分、植木が右クロスを頭で合わせて、A代表初ゴールを決めた。エースFW岩渕真奈(28=アーセナル)不在の中、前半は1得点と苦しんだが、3選手が代表初得点を記録するなど、5-0で3連覇へ白星発進した。

【女子アジア杯】なでしこ-ミャンマー/ライブ詳細

“池田チルドレン”が第1号ゴールを決めた。前半22分、MF長谷川が右クロスを上げると、フリーで走り込んだ植木がヘディングで合わせた。池田ジャパン3試合目、202分でようやく生まれたゴールに植木は「アンダーのときも太さんと一緒にやっているし、初めての大きな大会だったので、その中で決められたことは、個人的にはうれしいです」と胸を張った。

池田監督が率いた18年のU-20女子W杯で、植木は6試合5得点と日本の初優勝に貢献した。翌19年4月には19歳でA代表デビューを果たし、6月の女子W杯フランス大会にも招集されたが、直前のケガで離脱。21年の東京五輪は落選しており、池田ジャパン最初の候補合宿では「W杯をケガで離脱してから、なでしこジャパンとして大きな大会に出たい気持ちは変わらなかった」と話していた。

10番のエースFW岩渕は、インド到着時に新型コロナの陽性判定が出たため、最短でも24日までは不在。植木は「舞台を整えるのは自分たち」と士気高く臨んだが、前半は1点にとどまった。ハーフタイムには、主将DF熊谷が「1-0で次に進むのと、2-0、3-0で次に進むのは気持ちが違う」とゲキ。指揮官も「ダイナミックに動こう」と修正すると、後半は次々と得点が生まれた。

2分にMF長谷川が決めると、7分には途中出場のMF猶本が直接FKで代表初ゴールを沈めた。25分にはMF成宮が途中出場からわずか1分で初得点。終了間際には長谷川のダメ押し弾も生まれて、終わってみれば5-0で快勝した。

試合を通して37本のシュートを放っただけに、池田監督は「もう少し、チャンスをスコアにつなげることができたと思う」と決定力不足を指摘した。数字上は快勝といえ、アジア3連覇への道は厳しい。大会期間いかにチームとして成長できるかが、優勝へのカギとなる。【杉山理紗】

◆女子アジア杯 近年は4年に一度の開催で、日本は2連覇中。今大会は12カ国が参加しており、日本はミャンマー、ベトナム、韓国と同じC組。韓国やA組中国、B組オーストラリアが、3連覇を狙う日本のライバルとなりそうだ。23年女子W杯予選を兼ねており、開催国オーストラリアを除いた上位5カ国に、本大会出場権が与えられる。