【グラスゴー(英国)28日(日本時間29日)=佐藤成】FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会(6月11日開幕)まであと2カ月半と迫る中、日本代表(FIFAランキング19位)がアウェーでスコットランド代表(同38位)を1-0で破った。途中出場のMF伊東純也(33=ゲンク)が後半39分に決勝点を挙げた。
会場のあるスコットランドでプレーするMF前田大然(28=セルティック)が人生初のキャプテンマークを巻いた。
試合前のランチ後、森保一監督(57)から大役を託された。
「人生初なんで、さすがにこれやばいなと。コイントスとかも知らんし。なので、(遠藤)航くんに事前に連絡して、いつもワタルくんやったらこうしてるみたいなの聞いて準備しました」
コイントスも初めて。勝ったらボールなのか陣地なのかも知らなかった。遠藤から教えてもらい、日差しの関係から陣地を取るつもりで臨んだが、「コイントス負けて、相手が陣地を取って、僕はボールしか取れなかった。なんかもう初めての割には言ってることとやってることがもう全然違ったので、ちょっと戸惑いはありましたけど、でも、それもすごいいい経験ができたかなと思います」と笑った。
ゲームに入る前には「ここに来られなかった選手たち、今まで引っ張ってくれた選手たちとか、ケガでこられなかった選手のためにもやらないといけない」とチームを鼓舞。左サイドで献身的な姿勢を見せてけん引した。
経験の浅いメンバーが多く出場する中、劣勢の時間帯も耐えて後半の逆転につなげた。「うまく0で抑えて粘り強くやったからこその、後半ああいう風にフレッシュな選手が出てきて点が取れたと思うので、素晴らしい戦いだったかなと思います」とうなずいた。
スコットランドでプレーし、5季目。昨季は16得点を奪うなど、チームに欠かせない存在だ。練習場には多くの地元ファンが駆けつけてサインを求められた。人気は日本代表の中でもダントツトップだった。
この日は日頃付き合いのある知人の前で、左腕にキャプテンマークを巻いて、ピッチを走り回った。
高校時代は1年間サッカー部への参加を禁じられたこともあった男は「まさか今僕がサッカー人生をここまで送ってきて、この姿を見られるというのはたぶん誰もが想像してなかったと思う」とし「そこまでにやっぱりすごくいろんな人が支えてくれたんで、そういった人への感謝の気持ちを持って今日プレーしたんで良かったかなって思います」とかみしめていた。

