2大会前の王者富山第一が堅守で初戦を突破した。

 前半28分にFW坂本裕樹(3年)がDFの裏へ抜け出し、GKと1対1となり、これを冷静に左隅へ決めた。その後も中央を固めて日章学園の攻撃を中に入れず、粘り強く1点を守りきった。

 2年前は攻撃的なチームで全国制覇を遂げたが、大塚一朗監督(51)は「2年前の力はない。不細工だけれども結果を残そうと。内容は格好良くないけど勝てて良かった。イタリアじゃ、1-0が一番美しいと言われるらしいが、今日はそれができるようになった。2年前は攻撃のチームだったけど、どこまで堅守できるか」と堅守のチームになったと話した。

 DF陣を率いる早川雄貴主将(3年)は「先制点を取れるかが勝利へのカギでした。2年前と違って、スターはいない。1点を取って粘り強くやれるか。このゲームでそれを出せて良かった」と勝利を喜んだ。