札幌大谷(北海道)は中京大中京(愛知)に0-3で敗れ、道勢3大会ぶりの2勝はならなかった。前半4、12分と立て続けに失点。後半12分にはGK坂桂輔(3年)が頭越しに超ロングシュートを決められた。後半途中出場の1年生FW坂下雄也らが縦への速さを武器にチャンスをつくったが、1点を返すことができなかった。

 2勝する難しさを学んだ。田部学監督(41)は「緊張感があった中での初戦に勝ち、そこからの次戦。体が重そうで、コンディションの面で学ぶことがあった」と振り返った。前日1日の調整は万全も、想像以上の注目度に、メンタル面の冷静さを、十分に保つことができなかった。

 それでも、5度目の全国舞台で1勝と歴史は動かした。全国選手権で勝利したのは道勢8校目。成果の裏に、2戦で流れからの得点がゼロと、課題も見えた。同監督は「1つ勝てたが、これを積み重ねていくことが大事」と前を見据えた。

 無得点に終わった主将の内田洸介(3年)は「自分たちは、まだ1回勝てただけ。後輩たちには、もっとやれることを示して欲しい。札幌大谷の名前をもっと響かせてほしい」と後を託した。【永野高輔】