東福岡が3度目の頂点に立った。圧勝での17大会ぶり3度目の優勝の裏には、鉄壁守備の力があった。国学院久我山の攻撃のキーマンである1トップの10番FW渋谷雅也(3年)に対して、東福岡はDF児玉慎太郎(2年)がマンマーク気味についた。「10番のところで足元に収めてくる。ボールを持たせないようにしていた」と、まずはスッポンマークで自由を奪った。

 それに対して、児玉とセンターバックを組むDF福地聡太(3年)は、カバーに徹した。後半20分には顔面ブロックで国学院久我山の反撃を封じた。点差が開き、相手が2トップに布陣を変えて攻撃を仕掛けると福地は「2トップにはマンマークが機能しない」と試合の中で判断。終盤はゾーンで守り無失点で乗り切った。

 今大会、東福岡が戦った6試合で失点はわずか1点のみ。守備をけん引した福地は「チームとして守備ができて、今大会優勝につなげることができた」。陰の立役者たちは優勝の余韻に浸った。