名古屋グランパスが「ジョー効果」で開幕2連勝を飾った。前半8分にFWガブリエル・シャビエルが決めた先制ゴールを守り抜き、ジュビロ磐田に1-0勝利。その中で、無得点でも存在感を光らせたのが、推定移籍金15億円の超大物助っ人FWジョーだ。

 「難しい試合だったが、勝ててよかった」と白い歯をのぞかせる。敵将の名波監督も「ジョーのポストプレーで、スペースを使われた」と指摘する。前線にそびえ立つジョーを起点に、攻撃を展開。攻め込まれた後半の守りでも「(チーム全体に)少し疲れがあったから前でキープしようと」と、前線でしっかりためを作り、チームの完封勝ちに貢献した。

 かつて飲酒や門限破りなどで問題児といわれたことが信じられないほど、チームに献身する。「ゴールは決めたい。常に狙っているが、それよりチームが勝つことだ」。ホーム開幕戦最多3万8916人の大観衆も効果の一環に違いない。「もっと持ち味を発揮していきたい」という元ブラジル代表の超大物が、早くも期待通りの実力を示している。【実藤健一】