J2モンテディオ山形のセットプレーとカウンターが、大金星を引き寄せた。

昨季J1王者で今季も首位の川崎フロンターレから3得点。前半2分にCKからの浮き球をFW小林が流し込んで先制し、同36分にはCKをDF坂井が頭で合わせた。後半4分は快足FW汰木が左サイドを約30メートル独走。「そのまま自分がぶっちぎって行っちゃおうかなと思ったんですけど。仕掛ける部分は代表選手にも負けないと思っている」。中央から遠いサイドに走るFW阪野の動きを冷静に見て、グラウンダーのクロスを供給して3点目。DF陣も8分間のロスタイムを耐えて2失点と粘りきった。

柏レイソル、FC東京に続き、J1勢を3連続で撃破し、4大会ぶりの4強進出。阪野は「サポーターの記憶に残るシーズンにしたい。優勝して歴史に名前を刻みたい」。当時を知る主将のMF山田も「あの悔しさを晴らしにいこう」と、サポーターと喜びを分かち合った。