福岡が熊本との九州ダービーを制し、J1昇格プレーオフ(PO)圏6位をキープした。今季の目標にしていたJ2優勝と自動昇格はない。それでもPO突破で昇格の可能性は残るだけに喜びもひとしおだ。

今季最多1万5331人の観衆が詰めかけたホーム最終戦で勝利した瞬間、井原正巳監督(51)はベンチで力強くハイタッチ。選手もピッチで笑顔を弾けさせた。

井原監督は、ホーム最終戦のセレモニーでファンを前に「今季はJ2優勝でのJ1昇格の目標を掲げましたが残念ながら目標が達成できなくなりました。力不足で申しわけありません」と謝罪した。

だが悲願達成の道が途絶えたわけではなく「最終節(17日岐阜戦)に勝ってPOを勝ち上がればJ1昇格できます。最後まであきらめずいい準備をしていきます」と悲壮な決意で誓った。

前日10日、勝利した大宮に抜かれ、暫定ながらJ1昇格プレーオフ圏外の7位にはじき出され、主将のMF鈴木惇(29)は「大宮が勝ったことで、残された道は1つ(勝利)しかなくなり開き直れた」という。鬼気迫る全員サッカーで勝利し望みをつないだ。