第97回全国高校サッカー選手権は14日、埼玉スタジアム(午後2時5分開始)で決勝が行われる。

2大会ぶり2度目の優勝に挑む青森山田は13日、都内で調整。1トップで全試合先発出場しているFW佐々木銀士(3年)が優勝を決めるゴールを誓った。名前は“銀”士だが「試合が終わったら“金”士に変わっていますよ。期待してください」と満面の笑み。今季のU-18プレミアリーグEASTでは惜しくも銀メダルに終わったが、高校生活最後の大舞台で“改名”宣言まで飛び出した。

今大会は大津(熊本)との3回戦で貴重な先制ヘッドを挙げるなど、1得点2アシストの活躍。相手DFを背負いながら縦パスを受けて起点になるなど、いぶし銀な活躍も目立っている。前線からの守備も惜しまず、黒田剛監督(48)からも「体を張ってくれているし、銀士がボールキープすることで展開力も広がるし、周囲の選手も生きている」と信頼は厚い。セットプレーでの守備でも、ゴールのニアサイドに立って頭でクリアする役目を担うなど、欠かせない存在だ。

流通経大柏(千葉)とは選手権初対決となる。11年に始まったプレミアや、全国総体では過去9勝1分け6敗とリード。今季も1-1、4-0と負けなし。黒田監督も「プレミアの2チームが決勝に臨めることは良いこと。トップ対トップなので恥ずかしい試合はできない。東北を代表しているプライドもある」。集大成を披露する最後の一戦に、準備は整った。【鎌田直秀】