J1ベガルタ仙台は21日、仙台市紫山サッカー場で23日の首位FC東京戦(ユアスタ)に向けて汗を流した。

トレーニングでは、サイドでワンツーからのクロス。そこから中で合わせる連係を念入りに確認した。前節15日の松本戦でアウェー連敗を7で止め、現在ホームではリーグ4連勝中だ。勢いに乗ってきたチームの中で、MF関口訓充(33)の存在感が光っている。リーグ戦は2試合連続で先発、19日のルヴァン杯名古屋戦も途中出場し、惜しいシュートを放った。サイドを支配し、チームに勝ち点3をもたらす。

ベテランが躍動している。ハードワークでチームを鼓舞するが「今は安心できる順位にいない。どんな内容でも結果を求め、90分間戦わないと降格も見えてくる」と危機感を口にする。関口は前節、松本の右ウイングバック田中に近いポジションを取り、左サイドバック永戸へのアタックを封じた。田中とのマッチアップが減ったことで、永戸が好クロスを連発し、MF道渕の決勝弾をアシストした。関口は「相手は流動的に動かれ、ボールがあるところに顔を出されるのを嫌がる」と分析する。献身的に動き、ゴールにつながるプレーを演出する。

首位チームとの対戦に、関口は「相手の前線はスピードのある選手、高さとクオリティーのある外国人選手がいて、個で打開できる。シュートで終わらないとカウンターを受けるので、リスクマネジメントを心がけたい」と警戒する。関口は04年に仙台でプロデビュー、13年から5年間チームを離れたが、18年に復帰し、今季で仙台11シーズン目。「確実に勝ち点を積み上げ、何よりも結果にこだわりたい」。頼れる男がチームを上位へと引き上げる。【山田愛斗】