ポーランドから今夏に加入した27歳のベガルタ仙台GKヤクブ・スウォビィクが、満点のJリーグ無失点デビューを果たした。

前節鹿島戦を最後にシュミットがベルギー1部シントトロイデンに移籍し、登録上最短で新守護神が出番を迎えた。2連敗中だったが、敵地で貴重な引き分けに持ち込んだ。

最大の見せ場は後半に訪れた。まずは14分にC大阪MF水沼の直接FKを右に跳んでセーブ。さらに23分には相手との1対1の絶体絶命の場面で体全体でシュートを阻止した。左右のキックも正確で、ほぼ安定した90分間だった。

「Jリーグはレベルが高く、スピードがある。そこでデビューできてうれしい。まずは守備陣への声掛けを大事にした。仲間や守備陣に助けられたことにも満足。2つセーブできてうれしい」。ポーランド代表歴1試合を持つスウォビィクは試合後、英語で喜びの胸の内を語った。

練習には4日に合流したばかり。渡辺監督は「この勝ち点1は彼がもたらせてくれたもの。元々実績のある選手で、初の公式戦は不安がなかったわけではなかったが、これくらいはやってくれると思っていた。日本語を覚えるなど人間性も素晴らしく、問題なく我々の力になってくれる」と最大の賛辞を贈った。