J2京都サンガFCが28日、京都・亀岡市の新本拠地サンガスタジアム by KYOCERAで初の公式戦を迎えた。試合は、こけら落としとして、2月9日にセレッソ大阪を迎えたプレシーズンマッチ以来。新型コロナウイルスの影響で今季の本拠地初戦が遅れていた。

ただし、無観客での開催。この日は、直接、試合を見られないからか、スタジアム近くの歩道で会場入りする選手を写真に収める人の姿もあった。

報道の受付では、ソーシャルディスタンス確保のため、地面に間隔、待機位置を示すテープが貼られ、長い行列ができていた。受付前には手指の消毒、検温を実施。報道陣はおのおの、試合前2週間分の体温を記した問診票の提出を義務づけられていた。

サポーターが誰ひとりとしていないスタジアムだが、1人1人の感染予防の徹底で、京都の新しい本拠地に観客が詰めかける日を願いながら、キックオフを迎えた。【南谷竜則】

【サンガスタジアム by KYOCERA】

◆概要 京都・亀岡市に総事業費約176億円で建設された専用球技場で、20年1月11日に開場。条例上の名称は京都府立京都スタジアム。Jリーグ等の略称はサンガS。

◆収容人数 2万1600人。サッカー、ラグビーの国際試合も開催可能。

◆こけら落とし 2月9日にC大阪とのプレシーズンマッチを行い、1万7938人の観衆が入った。

◆大屋根 観客席最前列からピッチ側へ張り出して全席を覆う大屋根が特徴で、悪天候にも対応。屋根には太陽光電池を設置。

◆付帯施設 国際競技基準を満たすクライミング施設が備わる。また、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」放送期間、京都大河ドラマ館を開館している。