G大阪のプロ23年目、元日本代表MF遠藤保仁(40)がJ1通算632試合出場を果たし、楢崎正剛(元名古屋GK)を抜いて単独最多記録を樹立した。

  ◇    ◇    ◇

10年W杯南アフリカ大会16強の日本代表監督だった岡田武史氏(63=J3今治会長)にとって、遠藤のJ1最多出場は驚きではなかった。

「どの監督も使いたくなるよね。誰よりも指示を理解してグラウンドで表現してくれるんだから」。W杯では「チームの心臓」と信頼し、全4試合で先発起用。「ピッチ内にいながら、上からテレビで見ているぐらいの状況把握ができる」と、的確なプレーで身を立ててきた男を褒めた。

14年の今治オーナー就任後、約1年ぶりに見たJリーグの試合が15年のチャンピオンシップ準決勝・浦和-G大阪戦だった。あわや失点の危機後、遠藤のワンタッチ縦パスから決勝点。「人が弱ってる時に強いんだよな、あいつは(笑い)」と集中が切れた浦和を一瞬で仕留めた姿を懐かしんだ。5年後、まだ健在。「たいしたもんだよ、ヤットは」と率直に思っている。