J2磐田は9戦ぶりの白星を挙げた。ホームで長崎に1-0で完封勝利。加入後初のホーム戦となったMF遠藤保仁(40)が貴重な決勝点をお膳立てした。

後半2分、左CKからクロスを上げると、混戦からのこぼれ球をFW三木直土(19)が左足で押し込み、先制点。三木のプロ初ゴールを守り抜き、価値ある勝ち点3を積み上げた。

     ◇     ◇     ◇

本拠地ヤマハで「磐田の遠藤」が躍動した。ボランチとして先発出場すると、小気味よくパスを供給。長短のパスを使い分け、中盤でリズムを作った。磐田でのデビュー戦となった前節松本戦はフル出場。「問題なくできた」と連係面にも手応えを感じて本拠地初陣に臨んだ。この日もFWルキアン(29)の動きだしに合わせた絶妙なパスでチャンスを演出。セットプレーで精度の高いキックを披露すると、遠藤の右足から待望のゴールが生まれた。

後半2分、左CKから中央へクロス。FWルキアンが競り合うと、こぼれ球にFW三木が反応。ゴール前の混戦から左足を振り抜き、豪快にネットを揺らした。今季ユースから昇格したルーキーはプロ初ゴール。得点後はキッカーを務めた遠藤のもとへ駆けだし、喜びを分かち合った。

「自信を取り戻すためには勝利が必要」。遠藤は8戦勝ちなし(4分け4敗)だったチームの起爆剤となるべく、2試合連続でフル出場で9戦ぶり白星に貢献した。J1自動昇格圏の2位福岡との勝ち点差は「18」のままだが、価値ある勝ち点3を獲得。遠藤は「勝っていけば、まだ可能性はある」と前だけを見つめる。レジェンドの加入で活気づいた磐田が、反撃ののろしを上げた。【神谷亮磨】