5季ぶりにJ1復帰したアビスパ福岡が、待望の今季初勝利を飾った。同じ昇格組の徳島ヴォルティスに敵地で先制を許しながらも、後半に2発で逆転し2-1で競り勝った。

J1での白星は16年9月の湘南戦以来。暫定ながら13位に浮上。J1定着へ弾みをつける1勝になった。

昇格組同士の今季初勝利を懸けた一戦は福岡が後半に逆転し、16年9月の湘南戦以来となるJ1白星を手にした。試合後の長谷部監督は「福岡の人が待ち望んだ勝利。『おめでとうございます』と思っています」と、4試合目でつかんだ勝ち点3を言い表した。

前半2分にリーグ開幕から4試合連続で先に得点を許し、その後も徳島の攻撃にたじたじとなった。しかし、強い向かい風を受けた前半をしのぐと、風上に立った後半はFW城後に代えてMF重広を投入。前線の選手が相手のボランチ2人に厳しくプレスをかけ、同8分にショートカウンターからDFサロモンソンが決めて同点とした。さらに、同23分には、相手のハンドから得たPKを、MF金森健志が決めて、ついに勝ち越した。

福岡・筑陽学園高出身で、鹿島、鳥栖でのプレーを経て5年ぶりに古巣に復帰した金森には、故郷愛がある。「福岡で生まれ福岡で育った。このクラブ(福岡)でプロ生活をスタートし、早くチームの勝利に貢献したかった」。さらに「全員でハードワークした結果。降格争いではなく、目標の10位以内に入るための大きな1歩です」と胸を張った。長谷部監督は「やっと勝利した。勢いを大事にしたい」と、安堵(あんど)の表情。J1定着へ、大きな1勝だ。次節は17日にホームで鹿島と対戦する。