1次リーグ突破はお預けに…。A組2位の北海道コンサドーレ札幌はホームでアビスパ福岡に1-1で引き分けた。後半39分、FWアンデルソン・ロペス(27)が先制点を奪うも、ロスタイムに猛攻を受け、追いつかれた。勝てば、鹿島アントラーズ戦の結果次第で1次リーグ突破が決まる一戦だったが、次節以降に持ち越しとなった。

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3年連続の1次リーグ突破を目指す札幌の勝利は、残り1分でスルリと手からこぼれた。1点リードの後半ロスタイム4分、相手FWにダイビングヘッドの同点弾を決められた。チーム今季初の完封勝利目前でのドロー。ペトロビッチ監督(63)は「悔しい結果だが、勝ち点1を取れたことを前向きに捉えながらやっていきたい」と振り返った。

A組1位鹿島の結果次第だったが、勝利で突破が決まる可能性があった。今季初の本拠地でのルヴァン杯。指揮官の執念が見えた。4試合ぶり勝利を挙げた24日リーグ仙台戦の先発7人を中3日でスタートから起用。同戦で途中出場から得点を決めたFWジェイ、小柏を前線に並べた。小柏は左肩を脱臼した7日のリーグ東京戦以来の先発復帰だった。現在リーグ最多9得点のFWアンデルソン・ロペスも0-0の後半途中から投入。勝ち点3だけを求めた。

その起用に頼れるエースは応えた。後半39分、ジェイが頭で落としたボールをロペスが受け、左足を振り抜き、先制点を奪った。ルヴァン杯2点目。「ジェイと意思疎通ができている。あそこに自分が走ることを彼は知っているし、必ず落としてくれると信じていた」。好連係で相手ゴールをこじ開けたが、勝利の女神はほほ笑まなかった。

それでも勝ち点1を死守し、A組2位をキープ出来たことは大きい。1次リーグはあと2試合。ロペスは言う。「勝つことだけを考えて、チーム全体で戦っていきたい」。総力戦でプレーオフ進出をたぐり寄せる。【保坂果那】

 

▽札幌ペトロビッチ監督 いいゲームをしながらなかなか勝利に結び付かない。だが、選手たちは最後までよくやってくれた。1-1を前向きに捉えながら、1次リーグ突破の目標に向かって戦っていきたい。

▽キャプテンマークを巻いてフル出場したDF福森 絶対に勝ちたかった。1得点しか出来なかったのは出ていた選手の責任。ロスタイムで一瞬の隙に点を取られた自分たちの甘さがあった試合。後ろが数的同数になってしまった。1人残しておけば良かった。

▽先制点を決めたFWロペス 勝てるかなってところで失点し、非常に悔しい結果だった。(頭でボールを落としてアシストの)ジェイと意思疎通が出来ている。あそこに自分が走ることを彼は知っているし、必ず(ボールを)落としてくれると信じていた。