1次リーグ突破を果たしたヴィッセル神戸の高卒ルーキー、MF桜井辰徳(18)が先制点につながるロングパスを披露した。

前半開始わずか2分、ボランチで先発した桜井が、右サイドのDF酒井にロングフィード。そこからMF増山を経て、MF山口の鮮やかな先制ゴールにつながった。

試合後の会見に呼ばれたMFは「練習から、ああいう(球を)ずっと蹴っていた。試合前、いろんな選手からいつも通りのプレーでいいからなと言われていた。練習からやっていることが出せたのでよかった」と振り返った。交代する後半途中まで66分間のプレーで勝利に貢献した。

前橋育英から入団した桜井は今季、J1リーグ戦はベンチ入りはないが、カップ戦要員として今大会全6試合に先発した。試合を重ねるごとに、豪快なサイドチェンジなど局面を打開するパスも出せるようになってきた。

7月に19歳になる期待の新人は「まだまだ(山口)蛍さんや(酒井)高徳さんに助けられたり、頼ってプレーしている。自発的にやらないと上にはいけない。今日は先制点につながるパス以外で、決定的なことはできていないので、課題ばかり」と満足はない。

父がプロ野球巨人の原監督の大ファンという理由で「辰徳」を命名された桜井は、1つ1つ成長を続けている。【横田和幸】