北海が札幌光星に2-0で完封勝利し、3年連続の4強入りを果たした。前半29分、MF長谷川悠翔が右CKからのこぼれ球を押し込み、2戦連発で先制。後半32分にはMF西椋弥(ともに3年)がミドルシュートで追加点を挙げた。相手のシュートを2本に抑えてシャットアウト。島谷制勝監督(52)は「子どもたちは腹をくくって挑戦者としてやってくれた」とうなずいた。

大会前の9月20日、主力MF川崎啓史副主将(3年)が試合中に左足首を骨折して離脱した。チームは「川崎を全国に連れて行く」を合言葉に一丸で戦う。長谷川は「思いを背負ってプレーしている」と仲間の分も奮闘する。西はもともと左シャドー(1・5列目)の選手だが、長谷川がプレーする右サイドで起用された。「流れを変えようと振り抜いた」と、右足から豪快な1発を決めた。松葉づえ姿で応援した川崎は「全治は2カ月半から3カ月。全国に行ってくれればプレーできる」と仲間を信じ、サポートに専念している。

準決勝の相手は前年覇者の札幌大谷だ。昨年も準決勝で対戦し、延長戦の末2-3で敗れている。そのピッチに立っていた長谷川も西も、再戦に対して思いは1つだ。長谷川は「悔しい思いをした。もうあの思いはしたくない。次もしっかり勝てるようにいい準備をしたい」と雪辱を誓う。西は「チームの目標は全国で勝つこと」と、2年ぶり優勝だけを見据えていた。【保坂果那】