Jリーグと日本野球機構(NPB)は29日、医師ら専門家チームを迎えた定例の新型コロナウイルス対策連絡会議を行った。

7月にアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)のためウズベキスタンに渡航し、帰国後に新型コロナ感染が判明した川崎フロンターレのスタッフ1人について、継続して行われた検査の結果が共有された。

当該スタッフは当時「デルタ株」に感染し、その後の検査で体内に抗体ができたことを確認したという。また、ファイザー社製の新型コロナワクチンも2回接種した。

しかし後日、2度目の新型コロナ感染が判明した。検査の結果、最初に感染した「デルタ株」のウイルスが増殖したものではなく、新たに感染したものだったという。

村井チェアマンは「感染履歴があり体内に抗体ができていても、ワクチン接種をしていても、感染しうる事実があることが分かった」とあらためて説明。

同時に「2回目の感染後の症状は非常に軽症だった。過去にかかったとしても用心しないといけない一方、別の見方をすると、免疫が高まって風邪の症状のような症状に落ち着くと、両面の事実が提示された」と話した。

専門家チームの東北大・賀来教授は「抗体ができにくい方もいる。ワクチン効果は100%ではないと、今回の事例を通じて分かった。ブレークスルー感染は起こりえる。ワクチンを打っても、マスク着用や手洗いをしっかりしないといけない」と注意を呼びかけた。