J2大宮アルディージャは15日、新たにフットボール本部長に就任した原博実氏(63)のオンライン就任会見を行った。

大宮は今季9試合を終えて0勝3分け6敗の最下位。再建を託された原氏は、熱い口調で話し続けた。

「まさに今週オファーをいただき、アルディージャの力になれるのならと、快く就任を引き受けさせていただくことにした。チームの持ってるポテンシャルが引き出せていないのが正直なところ。1人1人の能力、チームのポテンシャルはこんなもんじゃない」

12日には霜田監督、コーチや選手、強化部のスタッフらと初対面。そこでも熱く語りかけ、意識の改革を促した。

「自分が出来ることを本当に全力でやってますか、やってる人もいるかもしれない。ピッチでは見えないよね、と。こうなっているのは、誰か1人の責任じゃなく、全員の責任だと思っている。変えるのは自分たち1人1人しかない」

これまで原氏は浦和レッズ、FC東京で監督を務め、日本サッカー協会(JFA)の技術委員長、理事を歴任。今年3月まではJリーグの副理事長を務めていた。「家族を省みないで」過ごしていた生活とは一変、オファーを受けるまでは、子どもや孫らと春休みの家族旅行に行き、読書や映画鑑賞などゆっくり過ごしていたという。

「ゆっくりして、次何やろうかなと考えていたところ。もうオファーも来ないかもとか、いろんなこと思っていて、急に来たのでうれしかった。請われてる、力が必要だと言われたのがうれしかった」。オファーを受けたのは、9日に大宮が甲府に1-3で敗れた前節の直後。話をもらったその日のうちに受諾を伝えたという。

現在DAZN内で出演中の「Jリーグジャッジリプレイ」も降板し、大宮の再建に全力を注ぐ覚悟。当面はトップチームの成績向上に注力し、長期的には女子チームのVENTUS、アカデミーも含め、強化、育成、普及、運営と広く関わる方向だ。