J1アルビレックス新潟の高知キャンプも中盤(17日~2月10日)に入った。J2・FC町田ゼルビアから完全移籍で新加入したFW太田修介(26)はコンディションを高めながら、ピッチ内外でチームメートと積極的にコミュニケーションを取り、特長をアピールする。今季初実戦となったJ3・FC今治との練習試合(25日)では約45分出場し持ち味を発揮。爆発的なスプリント力で切れ味鋭くゴールを狙うスピードスターが、新潟の攻撃にさらなる突破力をつける。

“爆速王”がサイドをぶち抜く。プロ6年目で初めてJ1の舞台に挑む太田の武器は相手を置き去りにするスピードと決定力だ。昨季はJ2町田で自己最多の11得点をマーク。25日、30分×3本で行われた今治との練習試合では2本目の途中から約45分間出場し、右MFの位置から積極的に攻撃を仕かけた。パスを受けることはなかったが、ボールのないところの動きでも質の高いプレーで相手守備陣を慌てさせた。「チームのやりたいことを知ることはできた」と合流後の初実戦を振り返る。

ここまで出身地クラブのJ2甲府と、J2町田に在籍し新潟は3チーム目。「この時期はどこもつらい時期だが新潟はボールを使いながら(体の状態を)上げている。頭も体も疲れます」と苦笑いも、充実したキャンプを過ごす。

ピッチ内ではプレーが途切れるたびに周囲の選手と特長や戦術のすり合わせを行い、ピッチ外でも積極的に動き回る。宿泊先では新型コロナウイルス感染予防で、選手同士の部屋の行き来はできないが食事会場で多くの選手とコミュニケーションを取る。「キャラは少しずつ知ってもらえているはずなので時間がたてば味が出て来ると思います」。

2月18日のC大阪(ヨドコウ)とのリーグ開幕戦まで約3週間。開幕スタメンへ「パスを出してくれる味方がいてこそ自分が生きるので、プレーの質もコンディションも上げ、アピールしていきたい」と言葉に力を込めた。【小林忠】