ベガルタ仙台が10日、仙台市内でチーム練習を行った。前節7日水戸戦で今季初先発を果たしたMF加藤千尋(24)は、今季最長となる59分間プレー。しかし、武器とする力強いシュートや運動量を生かし切れず不完全燃焼。シュートなしに終わるなど、積極性に課題が残った。13日山形との「みちのくダービー」では積極的に攻撃に関与し、負けられない戦いで存在感を発揮する。

 

加藤は前節で先発起用された意図について、「背後のランニングや1対1の仕掛け、ゴールを求められていた中での起用だったと思います」と語ったが、自己評価は「正直、全然できていない」。「ゴールを奪えていないし、1対1の場面も全然作れていなかった。質という部分ではまだまだだったと思います」と厳しく振り返った。

この日は練習前に入念なミーティングが行われ、前節の振り返りや自分たちのやるべきことをコーチ、選手間で共有。それを踏まえて、加藤は自身の改善点について「この前の試合は積極性が足りなかったのが一番。ちょっと守りに入ったプレーが多かった」と反省。今年の目標は自身の背番号「16」にかけて、「ゴールとアシストで16」だがここまで6試合に出場し、その数「0」。リーグは全体の3分の1を消化しており、目標達成にはより積極性が求められる。加藤は「次節は積極的なプレーで、前にどんどんと。自分を中心にチームに勢いをつけられたら」。攻撃の起爆剤となるつもりだ。

昨季の「みちのくダービー」は1勝1分け。ホームということもあり、より一層負けられない。加藤も「同じ東北として負けられないという意地があります」と気合十分。ユアスタでは第10節の岡山戦から3戦負けなし。好調のホームで、意地でも勝利をつかみ取る。【濱本神威】