創設17年目のJリーグに、OBを統括する全国組織「JリーグOB会(JOB)」を設立する動きがあることが12日、分かった。複数の関係者によると、13日のJ1実行委員会と14日のJ2同会、20日のJリーグ理事会で議題とし、承認を目指している。元日本代表の柱谷哲二氏(45)が初代会長となり、キャリアサポートも見据えたOBの地位向上などを目指す。

 JOBの対象は、実績に関係なくJリーグに在籍した全選手。「Jリーガーの証しを胸に、培ったものを後世に伝え、サッカー界の発展に寄与する」という理念に賛同すれば登録できる。活動としては、プロの技術を子どもたちに伝え、サッカーを普及させる「草の根クリニック」の全国展開を計画。派遣するOBは、日本サッカー協会公認ライセンス保持者が原則となる見込みだが、将来的にはセカンドキャリアに不安を抱えるOBの受け皿となることも、期待される。

 またJOBは設立後、Jリーグ公認の独立団体となる見込みで、同時に法人化を目指すという。全国9地域に支部をつくるほか、Jリーグや選手協会とも連携し、将来的に選手の引退試合やOB戦の開催などにかかわる可能性がある。