すでに決勝トーナメント進出を決めている前回王者のフランスは、ジャイアントキリングに屈した。0-1の後半ロスタイムに、同点に追いついたかに思われたが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)による判定の結果、同点弾は幻となった。

第2戦に続くスタメンは、DFラファエル・バラン(29=マンチェスター・ユナイテッド)とMFオルリアン・チュアメニ(22=レアル・マドリード)のみ。先発9人を入れ替えて臨んだが、後半13分に先制を許すと、本気モードに切り替えた。今大会3得点のFWキリアン・エムバペ(23=パリ・サンジェルマン)らを投入し、ゴールに迫った。

猛攻を続けて迎えた同ロスタイム、FWアントワヌ・グリーズマン(31アトレチコ・マドリード)が相手のヘディングで浮いたボールを右足で仕留め、ネットを揺らした。土壇場での同点弾にスタジアムからは大歓声。しかし、約2分後に行われたVARの判定の結果、グリーズマンのオフサイドにより、ゴールは取り消しとなった。そのまま試合終了のホイッスルが鳴り、大金星を献上した。

フランス紙「ル・パリジャン」電子版によると、グリーズマンは試合後、意図的なオフサイドではなかったと説明したという。

フランスがW杯で完封負けを喫するのは、14年のブラジル大会準々決勝のドイツ戦以来。アフリカ勢からの敗北は、10年南アフリカ大会1次リーグで、開催国南アフリカに1-2で敗れて以来となった。

優勝した98年フランス大会以来、6大会ぶりの1次リーグ3連勝が懸かる試合だったが、あと1歩で白星を逃した。

これで1次リーグを、2勝1敗の勝ち点6で終えた。オーストラリアと同じ勝ち点で並んだが、得失点差により、3大会連続の1位通過を決めた。