FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会から帰国した日本代表の森保一監督(54)は8日、主将を務めた吉田麻也や長友佑都、堂安律らと首相官邸に岸田首相を表敬訪問し、大会を通じて話題になった「森保ノート」を手渡した。

首相からも、自身の「聞く力」の象徴として国民の声を書き留める「岸田ノート」を渡され、ともに日本を率いる指揮官同士が、思い入れあるノートを交換する場となった。

ノートの交換は、報道陣に公開された面会時間の終盤に実現。それぞれがサインも記した。森保監督は、クロアチア戦の前に「日本に不可能なことはない」と書き込んだとも明かした。2人はともに広島に縁を持ち旧知の間柄でも知られるが、ノートに思いを託すスタイルでも共通していた。

森保監督は「日本の皆さんのエールのおかげで、選手も最後まで粘り強く戦ってくれた」と話し、首相は「(日本代表の戦いは)世界中をびっくりさせた。挑戦することの大切さを教えてもらった」とたたえた。

面会後、森保監督は「日本は世界と戦える、勝っていけることを選手たちから感じていただければ」。また、今の心境を問われた長友佑都は「ブラボー!」と叫び、ねぎらいの拍手を受けていた。【中山知子】