バイエルン・ミュンヘンでスポーツディレクターを務めるハサン・サリハミジッチ氏が、ドイツ代表FWティモ・ベルナーを獲得しなかった理由について明らかにした。

昨年夏、Bミュンヘンへの移籍がさかんに報じられたベルナーだが、同選手は開幕後の8月25日にライプチヒとの契約を2023年まで延長。喧騒に終止符を打つ格好となった。

サリハミジッチSDは補強から撤退したワケを、独誌「スポーツビルト」にこう語っている。

「今シーズンの前半戦、確かにベルナーも輝かしい成績を残した。しかし我々にはロベルト・レバンドフスキがいる。ロベルトは、Bミュンヘンのシステムに合致する選手なんだ」

ブンデスリーガ第17節終了現在、レバンドフスキはリーグトップの19得点、ベルナーも18ゴールをあげ得点ランキング2位につけるなど、双方とも結果は十分だ。しかし圧倒的な戦力を持つBミュンヘンは、自陣深くにベタ引きで守る相手との対戦が自然と多くなる。そんな状況下でベルナーが能力をいかんなく発揮できるか、サリハミジッチSDにはまだ懐疑的だという。

「非常に狭いスペースであっても自身にとって最適なポジションを発見し、ボールを操りながら完璧な打開策を見出す能力が、ロベルトにはある。しかしライプチヒの戦い方を見れば分かるように、ベルナーは彼のスピードを生かすために、より多くのスペースを必要とするだろう。ライプチヒも戦術を変えたりしてきたが、それでもまだBミュンヘンほど前線が狭いわけではないからね」