第98回東京箱根間往復大学駅伝(来年1月2、3日)に向けて中大が15日、都内で会見を行い、1区を走行する予定のエース吉居大和(2年)が区間賞を宣言した。

スーパールーキーとして活躍が期待された昨年は、3区で区間15位と力を発揮できなかった。今年は夏合宿を終えて、走行距離を伸ばしてきたという。「昨年は一番長くて25キロだったけど、今回はしっかり30キロも増やしてきた。夏にしっかり走り込めたという自信がある」と胸を張る。

2月にアメリカに遠征して、現地の選手とともに走り込んだ。「トラックの選手のプロチームに参加したけど、その人たちよりも走っている距離が少ないと感じた。夏にしっかり走り込まないと、20キロという距離に対応できないと思った」と課題を実感した。

藤原正和監督(40)も、渡米後の吉居の変化を感じている。「自分で選択して走り込みらしい走り込みをやった。うまくいかなかった部分もあるけど、初めての(遠征での)3カ月で蓄積疲労もあったと思うし、外に出られない環境でストレスもあったと思うけど、私個人としては(苦労をして)良かったと思う」と評価。吉居自身も「初めての海外遠征で慣れない部分もあったけど、めったにできない経験だった」と糧にするつもりだ。

東京オリンピック(五輪)では、3000メートル障害に出場した順大の三浦龍司(2年)ら同世代の活躍も刺激になった。「同学年の三浦くんや、アメリカにいっていたチームのみんなが活躍していて、世界との差を感じた」。チームとしては総合5位が目標。12年大会以来となるシード権獲得にも向けて、エースの走りがカギを握る。