女子1万メートルで日本歴代2位の記録を出した陸上界のニューヒロイン、拓大のスーパー1年生「フワちゃん」こと不破聖衣来(せいら、18)が、またも衝撃的な走りを披露した。
【写真特集】「フワちゃん祭り」拓大スーパー1年生不破聖衣来10人抜き>
全7区間で最長の5区(10・5キロ)で12位でタスキを受けると驚異の10人抜きを達成し、チームを2位まで押し上げた。32分23秒の記録は従来の区間記録を1分54秒も短縮するものだった。レース後の一問一答は次の通り。
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-区間賞で、以前の記録よりも2分近くも速いが
「今回自分のタイムというより前を追うこと意識した。タイムは意識していなかった。前とどれくらう差があるのか分からなかった。いつか(トップの)名城大が見えると思って走った。見えなかったので悔しかったです」
-すいすいいったけど途中から苦しくなった
「感覚的には速くなくて。後からタイム聞いたら速いタイム(最初の1キロは2分59秒)で入っていたので、そのダメージが7キロすぎから出て、足に来てしまった。すごいきつかったけど、そこは駅伝の力、みんなの力で走り切れました」
-今年1年を振り返ってどうですか
「今年は大学に入って環境が新しくなって大変な時期もあった。新しい出会い、いろんな人に支えてもらって、いろんな刺激を受けて、自分も記録を残すことができた1年。結果的にすごく充実した。来年はこの1年目の経験を生かして、生活面でも余裕が出てくるので、そこで上を目指せるように頑張りたい」
-成長した部分は
「今年は初めて貧血になって走れない時期が2回くらいあった。そこで食事の大切さに気付かされた。食事で体をつくる大切さを実感した1年でした。そういう自分の体づくりの面で成長できた」
-好き嫌いとかありますか
「あまりないです。量が少なかったので、とりあえず食べるようにしています。一番増やしたのはお米の量。ほとんどデカ盛りくらい。食べることによって、体重が増えるんじゃないかと不安あったけど、食べてみて、変な体重の超過もなくて、自分の体の筋肉が増えたのが分かったので。それはすごく体験してよかったなと思います」
-世間から注目されることはどうですか
「自分自身、まだ実感がないです。取り上げていただけるのはありがたいことなので。これをプラスにして、これからどんどん活躍したい」
-来年は世界選手権がありますが
「まずは日本選手権で確実に世界選手権(の出場権)を勝ち取りたい。それが最初の目標で、その先の世界に進めたら、一番の目標のパリ・オリンピックがあるので、そこに向けた初めての世界舞台のレースになる。その世界選手権でも戦えるように頑張りたい」
-(12月10日の)日本歴代2位を出したレースから3週間、疲れはなかった?
「終わってすぐに沖縄で合宿した。その時は疲れが残っていた。やっぱり気候が暖かくて、疲労が抜きやすかった。プラスになりました」
-世界選手権は5000メートルと1万、どちらで狙うのか
「1万の方です」
-高橋尚子さん絶賛していましたが
「すごい選手に褒めていただけるのは刺激になります。もっと頑張ろうという気持ちになります」
-聖衣来さんという名前ですが、どういう由来なのですか
「(両親から)聞いたことがないです」
-ご両親も陸上を
「していないです。母が中学の頃だけ。長距離でした」
-「フワちゃん」と呼ばれますが、タレントのフワちゃんを意識したり、見たりしますか?
「まったく自分と違う感じの方なので、全然意識したことはなかったです。でも、本名の漢字も同じ不破だったので、それを聞いた時はびっくりしました」
-中学時代の先生から「フワちゃん」と呼ばれていたとか?
「もともと芸能界のフワちゃんが出る前から、先生方からフワちゃんと言われることはあったので、テレビで出てきた時は、あっ同じだって思いました」