9区(23・1キロ、戸塚~鶴見)でも駒大が、手堅くトップを守った。

主将の山野力(4年)は1分5秒差で追いすがる2位の中大を意識し、最初の1キロを2分30秒といきなりギアを上げた。常勝軍団の主将らしく前半で勢いをつけると、持ち前のストライド走法で的確にラップを刻んだ。

中大の湯浅仁(3年)も必死に追いすがるが、その差はジワリと広がった。権太坂の7・8キロ地点で1分31秒差。この区間でどこまで差を詰められるかが勝負のポイントとなる中、駒大が優勝に向けて着実に距離を延ばした。

山野は1時間8分26秒の好記録。中大との差は1分32秒差に広げた。

トップの駒大から6分35秒差でリレーした国学院大、それを1秒差で追う早大、さらに15秒差の法大も「トップ3」へ熾烈(しれつ)な争いを繰り広げた。そこへ8位から出た青学大の岸本大紀(4年)が猛追。8・4キロ地点で一気に集団5人を抜いて3位まで再び順位を戻した。3年前に1年生ながら花の2区で1年生最速記録をつくった男が、区間最多タイの5人抜き。前年に同期の中村唯翔がつくった区間記録にあと12秒と迫る1時間7分27秒をマークした。

17年連続シード継続中の東洋大は、シード圏内(10位)まで33秒差から梅崎蓮(2年)がスタート。力強い足取りで前を追い、明大をかわして9位に浮上した。

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