出走した21チーム往復10区間の全210選手の足元をチェックすると、圧倒的な占有率を誇っていた「ナイキ1強」に歯止めがかかっていた。

ここ3大会の使用シューズのメーカーを比較すると、21年に201人(占有率95・7%)あったのが、22年には154人(73・3%)、そして今回は130人(61・9%)まで下がった。その代わりにアディダスが38人(18・1%)、アシックスが32人(15・2%)とシェアを伸ばした。

中でも2年前にゼロだったアシックスは30人まで伸ばしている。アシックス社は昨年の元日付の新聞に「わたしたちは、何度でも起き上がる。」というコピーの全面広告を掲載。そこに「誰よりも真剣に、走りと向き合う。負けっぱなしで終われるか」と宣戦布告とも取れるメッセージを出していただけに、躍進ぶりがうかがえる。

なお、区間賞を獲得した12選手(7区と8区は各2人)の内訳はナイキ8、アディダス2、アシックス2だった。

ナイキが先駆けた反発性の高い厚底カーボンシューズは18~19年にマラソンの世界記録が続出したことで、一気に広まった。当初はナイキの独壇場だったが、これに他社も続き、厚底シューズは「戦国時代」に突入している。

ここ3大会のシューズメーカーは次の通り。

<21年>

ナイキ201(95.7%)

アディダス4(1.9%)

ミズノ3(1.4%)

ニューバランス2(0.9%)

<22年>

ナイキ154(73.3%)

アディダス28(13.3%)

アシックス24(11.4%)

ミズノ2(0.9%)

ニューバランス1(0.4%)

プーマ1(0.4%)

<23年>

ナイキ130(61.9%)

アディダス38(18.1%)

アシックス32(15.2%)

プーマ7(3.3%)

ミズノ1(0.4%)

ニューバランス1(0.4%)

アンダーアーマー1(0.4%)

※日刊スポーツ調べ。占有率の小数点は100分の1以下切り捨て。23年のアディダスは40→38、アシックスは30→32に訂正しました。

【箱根駅伝 復路ライブ速報】はこちら>>