男子5000メートルの高校日本人記録保持者で、今春から順大に進学する吉岡大翔(18=長野・佐久長聖)が、3000メートルで7分58秒18をマークした。

高校歴代2位の好記録で高校ラストレースを締めくくり、「自己ベストで走れた」と笑顔を見せた。

冷たい雨が降りしきる中、佐久長聖のオレンジ色のユニホームで出走。序盤から上位でレースを進めた。2000メートル以降でペースを上げた早大・山口智規(1年)を最後まで猛追し、2着でゴール。進学先の順大の先輩で、東京オリンピック(五輪)3000メートル障害7位入賞の三浦龍司(3年)に0・43秒差で競り勝った。

三浦との初レースを終えた吉岡は「今日はほとんど(三浦に)引っ張ってもらった」と冷静に振り返り、「真剣勝負の時にいつか勝てるようにしたいと思う」と見据えた。

すでに順大で練習を積んでおり、目指すべき姿も定まってきた。「(三浦には)ラストのスプリントで全然歯が立たないが、逆にそのレベルに達すれば、ラストでも勝負ができるということ。いつか超えなきゃいけないと思っているので、憧れだけで終わらないように頑張りたい」。真剣な口調で言い切った。

4着となった三浦は、吉岡の走りについて「やっぱ強いなという感じです」と笑顔。新チームでは藤原優希(3年)とともに“共同主将”に就任し、順大を引っ張る立場となった。

「下からの突き上げがある新1年生なので、自分たちも乗り遅れないように、学年関係なく影響し合っていきたい」

姿で示す先輩と、その背中を追い越そうと食らいつく下級生。本格的に幕を開けるトラックシーズンへ、チーム一丸でレベルアップを図る。【藤塚大輔】