<世界陸上>◇4日◇男子マラソン◇クッチェボサン運動記念公園(韓国・大邱)発着の42・195キロ

 男子マラソンは堀端宏行(24=旭化成)の2時間11分52秒での7位入賞が日本勢最高。市民ランナーの川内優輝(24=埼玉県庁)は18位。上位3選手の合計タイムで競う団体で2位に食い込んだ。アベル・キルイ(ケニア)が2時間7分38秒で2連覇した。

 男子マラソンは不屈の公務員、川内が「ぶっ倒れるまで走る」の言葉を実践した。25キロは31位、35キロを28位で通過。ここから踏ん張った。40キロまでの5キロで9人を抜き、残り2・195キロで1人かわした。日本人最高の3位に入った2月の東京マラソンの再現だ。ゴールとともに路上に倒れ込んだ。

 約30分後、正気を取り戻した川内は「僕自身、ダメだったけどメダルにつながったことがうれしい。最低限の走りはできた」と目に涙をにじませた。そして「ゴール後は手足、唇、内転筋、肩、すべてしびれていた」。市民ランナーが世界18位。全力を出し切った。

 沿道から声援を送った母美加さんは「諦めないで粘って走りました。(お父さんの)墓前に『最後まで頑張ったよ』って報告します」と感無量の面持ち。川内は「緊張で眠れないこともあったが、走り始めたらいつもと同じでした」。持ち味の泥臭さが最後に効いた。今後は五輪選考レースとなる12月の福岡国際、来年2月の東京に挑む。「そこで2時間7分台に挑戦したい」。市民ランナーの夢は、さらに大きく広がった。