世界陸上8日目(17日)は男子マラソンが行われる。女子は福士加代子(31=ワコール)が銅メダル、木崎良子(28=ダイハツ)が4位入賞を果たした。男子もこれに続きたい。

 注目の川内優輝(26=埼玉県庁)は暑さが大の苦手。前回の大邱大会に出場した際の気温は26度で、順位は18位。ゴール後には倒れ込んだ。天気予報ではモスクワの17日は晴れで気温は25度と予想されている。女子マラソンの時ほどではないがかなり気温が高くなりそうで、低い気温を望む川内にとっては過酷なレースになりそうだ。

 逆に中本健太郎(30=安川電機)は大邱大会は10位、ロンドン五輪は6位と夏のレースを得意としている。暑くなるとアフリカ勢のスピードが上がらず、後半の粘りで勝負する中本にとっては好都合となる。中本のマラソンの成績を見ると、これまで10回走って優勝こそないが、前回大邱の10位以外はすべて一ケタ順位。堅実さが売りだ。

 大型ランナー堀端宏行(26=旭化成)も前回の世界選手権で7位に入賞しており夏には強い。旭化成の宗猛監督は幻のモスクワ五輪代表。モスクワの地で走れなかった師匠の無念を晴らしたいところ。

 藤原正和(32=ホンダ)はパリ大会以来10年ぶりの世界選手権代表だ。しかし10年前はレース直前の故障で走れなかった。今回は代表ユニホームを着ての初マラソンで気合いが入っている。

 東京マラソン4位で代表切符を手にした前田和浩(32=九電工)は前回大会のリベンジを期している。大邱では早々に脱落し39位に終わった。日本代表5人の中で持ちタイム(2時間8分00秒)は一番速い。スピード勝負にも対応できる。

 天候次第でレース展開は大幅に変わりそうで、当日の気温にも注目が集まる。