NBAドラフト1巡目、全体9位でウィザーズから指名を受け、一気に世界に注目されるようになった八村塁(21)が最近はまっているのは恋愛バラエティー「テラスハウス」だった。宮城・明成高の同級生で現在中大バスケットボール部に所属する足立翔(4年)は「この前連絡したら、向こうの友だちに広めているみたい。結末を先に教えるのはNGです」と笑って話した。

普段はいたって陽気な性格。寮生活も仲間とゲームをしたり誰とでも仲良く話すごく普通の青年だ。W杯アジア予選で八村が帰国した際に足立と一緒に食事をした同大の三上侑希(4年)は、その時のことを「バスケの話はしたけど、あとはあまり…」と話す。たわいのない会話で内容はほとんどで覚えていないという。八村にとっても2人にとっても普段から仲のいい親友と会っただけのこと。会計も割り勘だった。

それでも八村はバスケットに関してはまじめだった。高校入学時は控えめで目立つ存在ではなかったが、半年ほどで頭角を現した。動画などよく見て熱心に研究し、まじめに練習に取り組み、飛躍的に成長した。オンとオフがはっきりしていて、試合会場に入ればスイッチが入り、写真やサインなどを断る場面も。三上は「技術の伸びが尋常じゃなかった。チームメートを鼓舞したり、1人で30点以上取る試合もあった」とすごさを語る。

仲のいい友人が世界で注目されるスターになった。足立は「昔から有言実行。言ったことは必ず成し遂げていた。ずっと抱いていた夢を実現するのはすごい」と褒めた。三上は「次はごちそうして欲しいですね。米国に試合を見に行きたい。チケットくれないかな」と、4億円プレーヤーにちょっとだけおねだり。これから厳しい世界に飛び込んでいく八村だが、青春時代を過ごしてきた親友との付き合いが今後も変わることはない。【松熊洋介】