母が浅田真央さんの大ファンで「麻央」と名付けられ、５歳でスケートに出会った。その頃に行われた14年ソチ五輪はリアルタイムの記憶こそないものの、録画で浅田さんの演技を見返し「どこにも動けないぐらい、夢中になって見てしまう演技だな」と魅了された。

大きな転機は20年2月。母、妹と東京から京都・宇治市に移り住んだ。世界に羽ばたく選手を育成する「木下アカデミー」に在籍し、浜田美栄コーチの下で一気に開花。20年11月の全日本ジュニア選手権には全日本ノービス女王として推薦で出場して、3位に食い込んだ。ノービスＡ（6月30日時点で満11～12歳）の表彰台は安藤美姫さん以来、20年ぶりの快挙となった。

小学生最後となった21年３月には、京都府選手権で４回転トーループを決めた。女子日本初の成功者となり「すごくうれしかったです。自信になりました」。

21～22年シーズンは全日本ノービス選手権を制し、推薦で出場した全日本ジュニア選手権でも優勝。

ノービス世代の優勝は荒川静香以来、27年ぶりの快挙となった。

22～23年シーズンはジュニアとなり、ジュニアＧＰシリーズを転戦。４回転トーループ、トリプルアクセル（３回転半）をフリーに組み込むなど、女子トップレベルとなるフリーの構成に挑んでいる。

年齢制限の引き上げにより、30年五輪が大きなターゲットとなる。