西のAシード御所実(奈良)が強固な守りを見せつけた。

 ノーシードながら下馬評の高かった尾道を時間の経過に連れて、接点で優位に立つ。後半20分から5分間、自陣ゴール前にくぎづけにされたが、最後までラインを割らせることはなく、完封した。

 一方、攻めてもFW、BK一体だった。前半7分はWTB南昴伸(3年)後半13分はWTB朝倉健裕(2年)がトライを決めたが、前半24分と後半5分の2本はプロップ北村祥平(3年)が決めた。

 「まだリロード(動きが止まった後の再始動)の点でもっとやれるはず」と全体的に辛口だった竹田寛行監督(56)も、北村祥の2トライは「最後に1、2、3番(FWのフロントロー3人)でトライを奪うのは、ウチの理想の1つ。うれしいですね」とうれしそう。北村祥は「ウチはサイズがないので、運動量が大事。僕だけでなく、フォローをしっかりするのはいつものことです」としながらも「足は…遅いんですけど…」と思わぬ形でトライゲッターとして注目を集め、照れくさそうだった。