エースの留学生のセンター、バイ・クンバ・ディアサン(3年)をケガで欠いた岐阜女(岐阜)が、苦しみながらも粘る津幡(石川)を振り切り、ベスト8進出を決めた。

 前日の2回戦で左ひざを痛めたエースの姿はベンチにもなかった。

 チームの大黒柱を欠いた岐阜女は歯車がかみ合わない。エースの代役を務めた1年生留学生ハディ・ダフェも緊張からかシュートが決まらず、エースでキャプテンの石坂ひなたもなかなか得点を奪えない。

 前半を終わって岐阜女のリードは4点。気負うことのない普段通りのバスケットを見せる津幡の良いところだけが目立つ様相で後半を迎える。

 しかし、指揮官は冷静だった。「トーナメントで主力選手がケガでいなくなる試合を戦うことは想定内。バイ・クンバがいない苦しい場面の練習はしてきた。ディフェンスをしっかりやって、リバウンドやルーズボールで負けないようにしよう」(安江満夫コーチ)と、選手を鼓舞した。

 第2クオーター(Q)はSF阪納百(3年)のミドルシュートやドライブ、第3QはPG池田沙紀(2年)のドリブル突破などで点をつなぎ、相手に流れを渡さなかった。第4Qに入ると試合慣れをしてきた1年生留学生ハディ・ダフェのポストプレーが機能し始め、結局15点差のセーフティーリードをつけて試合を終えた。

 「終盤は良いディフェンスをしてくれた。明日の安城学園戦も大変な試合になる。勝負のカギはやはりディフェンス。大変な試合になるが、できるかぎり良い状態を作って臨みます」と、指揮官は前を向いていた。