エース乾友紀子(27=井村ASク)が、出場7種目すべてに優勝した。最終日はフリーコンビネーション、ソロFR、中牧佳南(25)とのデュエットFRと3種目を制覇。4日間で7種目、予選も含めて合計9度の演技をこなしての完勝だった。

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 決勝のデュエットは、よかったですね。予選は乾さんばかりが目立っていたけれど、決勝では中牧さんが頑張ってついていけた。どちらが乾さんか分からないほど、合っていた。ラストの足技も見事だった。素晴らしかったと思います。

 オフのトレーニングで、乾さんは変わりました。もともと技術や美しさには定評がありましたが、そこに表現力も加わった。開脚などで可動域が広がり、動きがしなやかに、大きくなった。体力的にも充実していて、7種目を難なくこなした。

 2年後へ、手ごたえがあるのではと思います。乾さんをエースに、東京五輪を戦うことは間違いないです。あとはデュエットでもチームでも、いかに他の選手が乾さんについていくか。乾さんがみんなに合わせるのではなく、みんなが乾さんに合わせていく。大変ですが、それが日本のレベルアップにつながります。(88年ソウル五輪ソロ、デュエット銅メダリスト)