世界ランク12位の日本が同4位のイタリアを3-2(21-25、25-21、23-25、25-22、15-10)のフルセットで下し、07年以来、11年ぶりに同国から勝利を収めた。

 今リーグの通算成績を4勝5敗とした日本に対し、5勝4敗となったイタリアはウイングスパイカーのフィリッポ・ランザ主将(27)とブレンジーニ監督が試合後に記者会見。両チーム最多の22得点を挙げた日本のオポジット(スーパーエース)西田有志(18=ジェイテクト)に賛辞を贈った。

 まずは悔しげな表情を浮かべたランザが、身長186センチの西田についての質問に答えた。

 「ジャンプが高くて、技術を持っている。高さはないけれど、打つべきところを分かっている。日本にとって素晴らしい選手だと思います」

 大阪大会での3連戦が国内での代表デビューとなった西田は、3月に三重・海星高を卒業。相手にとっては未知なる存在だった。ブレンジーニ監督もランザに続き、正直な思いを明かした。

 「大変良い印象を持ちました。特にサービスが素晴らしかった。4セット目、5セット目には、彼に角度があるのを決められた。西田選手の方が(イタリアの選手と比べて)どうすれば得点できるかの解決策を見つけた」

 イタリアは西田のサーブ前にタイムアウトを取るなど、試合中にも対策を施してきた。微妙な間が生まれたが、一方の西田は頼もしく言い切った。

 「タイムアウトをサーブの前に取られることが多かったけれど、チームに対してプラスのことができたと思います。タイムアウトを取られるっていうのは嫌ではなかったし、『仕事できているな』と思いました」

 9月に行われる世界選手権の開催国であるイタリアは、同月9日の開幕戦で日本と戦う。今遠征では主力の一部を欠いたが、秋の本番に向けて、日本の18歳の存在は印象深いものとなったはずだ。