柔道男子日本代表の井上康生監督(40)が31日、グランプリ・ザグレブ大会を終えて羽田空港に帰国した。

 66キロ級では世界選手権(9月、アゼルバイジャン)で2連覇を狙う阿部一二三(20=日体大)が、国際大会では3年ぶりの黒星を喫し、3位に終わった。それを受けて、井上監督は「若い中で15年から勝ち続けて重いものを背負ってきた。まだまだ若手であるし、伸びる要素がある。この負けの経験をどう生かすか。ここから何をするかが大事」とさらなる成長を期待した。試合後には約40分、話し合って「より広い視野で意識を高く持て」と助言したという。

 60キロ級を制した世界王者の高藤直寿(25=パーク24)については「自信を持って試合に取り組んでいた。(世界選手権に向けて)ここからさらにプレッシャーがかかる中、いかに自分の柔道を貫けるか。今回、強豪と当たれなかった分、国内でしっかり調整してほしい」。ともに3位だった81キロ級の藤原崇太郎(20=日体大)と100キロ級の飯田健太郎(20=国士舘大)に関しては「20年東京五輪、その先を見据えた上で、いろいろな経験をさせて能力を引き出してやりたい。経験値が必要だし、重要になる」と話した。