シニアの部57キロ級で、16年リオデジャネイロオリンピック(五輪)で4連覇を果たして以来、休養していた伊調馨(34=ALSOK)が、788日ぶりに復帰した。

1回戦で島中斐子(同志社大)と対戦し、わずか38秒で勝利し、リオ五輪の決勝以来の勝利を挙げた。13日に所属先の大橋正教監督が「技のキレは抜群」と話したように、開始、直後から足を取りバックに回ると相手を回転させ得点を重ねた。格下とはいえ、まったく寄せ付けず、圧勝した。

16年リオ五輪後、パワハラ問題などで世間を騒がせてきたが、今春から日体大で本格的に練習を開始。体力が戻ってきたことで、20年東京五輪に向けて復帰を決意した。

この日は当日計量など自身初めての経験だったが、お茶を一口飲んでから計量に望むなど余裕たっぷり。約2年2カ月ぶりの実戦でもオーラを放ちながら、復帰戦に臨んでいる。2回戦は沢葉菜子(至学館大)と対戦する。