72年ミュンヘンオリンピック(五輪)柔道中量級の金メダリストで18日に75歳で亡くなった関根忍さんの葬儀・告別式が26日、東京・台東区の東本願寺慈光殿で営まれた。

講道館の上村春樹館長(67)ら多くの柔道関係者が列席。中量級(80キロ以下)ながら体重無差別の全日本選手権を制し、全日本王者として世界でも頂点に立った偉大な柔道家をしのんだ。

上村館長とともに弔辞を読んだのは、同じ中量級で全日本選手権を制し、64年東京五輪中量級で金メダルに輝いた「昭和の三四郎」岡野功氏(74)。茨城県の中学・高校時代からライバルだった故人に向けて「20回以上は対戦した。関根忍がいたから自分は進化できた。岡野功がいたから、関根忍も開花したと思う」と感謝の言葉を並べた。

上村館長も「コーチになりたてのころ、指導者について教えていただいた。亡くなる直前にも東京五輪の話をしていた。ご覧になりたかっただろうと思うと、本当に残念」と故人をしのんで話していた。