大坂なおみ、13日開幕のイタリア国際ベスト8進出で、日本人初の4大大会第1シード確定!

女子テニスで、26日に開幕する全仏オープン(パリ)で、18年全米から4大大会3連覇を狙う大坂なおみ(21=日清食品)が、世界1位を確保した。11日に行われたマドリードオープン決勝で、同3位のシモナ・ハレプ(ルーマニア)が優勝していれば、13日発表の最新世界ランキングで2位に転落していた。しかし、ハレプは同7位のベルテンス(オランダ)にストレート負け。大坂の1位確保が決まった。

この結果は、全仏で、大坂が第1シードになるために、大きな影響を及ぼした。13日開幕のイタリア国際で、大坂はベスト8に進むだけで、自力で大会後、20日発表予定の世界ランキングで1位を確保できることになった。20日の時点で世界1位なら、全仏での第1シードは確定だ。

13日時点の大坂の世界ランキングの合計得点は6356点。2位となるハレプは6117点。しかし、20日の時点で、大坂は昨年のイタリア国際2回戦敗退で獲得した60点、ハレプは準優勝で獲得した585点が失効する。つまり、大坂は6296点、ハレプが5532点で、その差764点で、今年のイタリア国際はスタートするわけだ。

イタリア国際優勝は900点。ハレプが優勝すれば、20日の時点で6432点。それがハレプが獲得できる最大の得点だ。大坂は、137点以上獲得できれば、そのハレプの得点を上回れる。3回戦で獲得できるのは105点なので足りない。準々決勝なら190点で、ハレプを上回る。

マドリードオープン準々決勝で敗退した大坂は、全仏の第1シードに強いこだわりを見せた。「この試合に勝てば、世界1位を確保できると聞いていた。まだ4大大会で第1シードがない。全仏で第1シードになりたいと考えてしまった」ことが重圧をかけた。

日本選手が過去、4大大会のシングルスで第1シードになったことはない。男子が73年、女子が75年に現行のコンピューター世界ランキングができて以来、15年全米の錦織圭、19年全豪の大坂自身の第4シードが最高位。それ以前では、32年全豪の佐藤次郎が第2シードになったのが、すべての時代を通じての日本選手最高シードだ。